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チューニング・ワークショップ

日程:2014年11月25日(火), 12月2日(火), 12月16日(火) 14:00~
場所:一橋大学 森有礼高等教育国際流動化センター 共同会議室
【講師】
ジョージ・ノヴァキー教授(一橋大学森有礼高等教育流動化センター)
【ファシリテーター】
ミャグマル・アリウントヤー助教
【ワークショップ概要】
第1回目 11月24日(火)
  • チューニングについて導入。ブレインストーミング
    Universities' contribution to the Bologna Process第1章から第3章までを読んで、質疑応答
第2回目 12月2日(火)
  • チューニングの基本概念・専門用語の確認 & 整理
  • チューニング概念についてグループディスカッション
第3回目 12月16日(火)
  • チューニングの運営方法、施行までのプロセスについて学ぶ。ヨーロッパのチューニング体制を学び、日本と比較
  • 日本での調査実施に向けての意見交換
【ワークショップ内容】

 ジョージ・ノヴァキー教授とミャグマル・アリウントヤー助教によりチューニングのコンセプト、欧州を事例にしたチューニング実践についてワークショップが実施されました。
 まず、チューニングとは何かをとりまく概要や定義(科目、コース、プログラムなどにおける到達目標、学習成果、養成される能力、教育実践に必要とする資源を明確に定義し、大学間で確認し合い共通理解を形成しようとする取組)について議論が行われました。
 さらに、チューニングの運営方法、施行までのプロセスおよびヨーロッパのチューニング体制を学び、日本と比較。講師からは、「チューニングは多様な文化や慣習を尊重し、独自の適用を重視する上で、大学と教員の自律性を尊重しながら、各国の教育、訓練、雇用制度への順応性を高めることを重視している」こと、また「実践の目的や活用の方法は、各国に任せられている」ことについてお話しいただきました。
 チューニングが各地域やニーズに併せて柔軟な適用が可能であること、また、運用の際に国単位の制約がなく、人の国家間移動とともにその実践と成果が自由に共有されえるから世界的に拡大しているなど参加者にも学ぶべきことがたくさん組み込まれた内容のセミナーでした。
 質疑応答とディスカッションにおいて、参加者から「単位交換制度」と「大学と企業の関わり、特に学生の学ぶべきものについてチューニングでは学術だけではなく、雇用可能性や市民性の観点も加味し、共同で決定している」という点について議論し、日本での実践可能性などについて意見交換が行われました。
 日本での実践に向けて各大学との関係や現代社会のニーズへの応答性及び学生に習得させようとするコンピテンスを社会との対話のなかでどのような形づくりするべきかなどが、今後の課題としてあげられる。
 なお、議論の素材として “Tuning Educational Structures in Europe” (2008) のほか、ジョージ・ノヴァキー教授とミャグマル・アリウントヤー助教の作成した資料やコンピテンスのマトリックスが用いられました。

【講師について】

スェーデン・ウプサラ大学の歴史学者。先頃、新たに一橋大学森有礼高等教育流動化センターの教授に就任。特に、近世史における経済・社会・文化の世界的動向に強い関心をもって歴史研究に取り組んでいる。歴史学の教師であり研究者であると同時に、プログラム・ディレクター及び教務主任としても教育に対する責任を担っている。また、「欧州教育制度のチューニング」及び「チューニングCAHEA」を通じて、長年にわたり、欧州と中央アジアにおけるボローニヤ・プロセスの進展と実施に携わってきた。

【発表資料 (pdf)】
“A short list of terms and definitions_141128”
“CompSurvey_141128”
“exampel of course design_141128”
“Novaky_presentation survey workorder”
“Tuning Central Asia — History Matrix

TuningWorkshops2014Dec

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